平屋は子育てファミリーからシニア層まで、幅広い世代に人気の高い住宅です。憧れのおしゃれな平屋をいつか建てたい！と思っているかたも多いのではないでしょうか。

 

しかし、平屋は1階部分だけの造りなので外観がシンプルになりがちです。おしゃれで実用的な理想の平屋にするためには、平屋ならではのメリットを活かしつつ、逆に平屋ならではのデメリットもしっかりと押さえて設計することが大切です。

 

本記事では、平屋の特徴からおしゃれな平屋にするためのポイント、注意点を実例とともにご紹介します。

 

そもそも平屋とは？

平屋とは、1階だけのワンフロアの家のことです。上下移動をする必要がなくすべての空間がワンフロアで繋がっているため、生活動線がシンプルで老若男女問わず快適に暮らせます。

 

昔は平屋というと古い日本家屋のようなイメージがありましたが、現在はおしゃれで開放的な暮らしができることから20〜30代の子育て世代を中心に人気を集めています。

 

平屋は2階建ての家より柔軟に間取りを工夫できるので、家族のライフステージに合わせて部屋の間取りや用途を変えることも可能です。

 

また、2階建ての住宅に比べて構造が安定しているため部屋の柱や壁を少なくして、大空間のLDKをつくったり自分好みにおしゃれな間取りにしやすいのも人気の理由です。

 

平屋のメリット・デメリット

緑に囲まれた平屋「施工事例 – 緑に囲まれた平屋」

 

ワンフロアという平屋ならではの特徴から、メリットとデメリットがそれぞれあります。具体的にどのようなメリットとデメリットがあるのかを見ていきましょう。

 

平屋のメリット

平屋の最大の魅力は、すべての空間がワンフロアで繋がっているという点です。そのため、生活動線がシンプルになり家事のストレス軽減にも繋がります。

 

平屋は上下の移動がないのでバリアフリーな設計にでき、小さなお子さんやお年寄りの方まで安心して暮らせるというメリットもあります。すべての部屋がワンフロアで繋がっているので家族とのコミュニケーションも取りやすくなります。

 

また、2階部分があると構造的に間取りの制限が出てきますが、平屋の場合は柔軟に間取り設計ができることも魅力です。敷地の広さや土地の形状に合わせて中庭を囲んでコの字型の設計にしたり、リビングからウッドデッキに続く開放的なデザインにしたりと自由な設計ができます。

 

平屋のデメリット

平屋にはメリットが多くありますが、その一方で「2階部分がない」というメリットが逆にデメリットになってしまう場合もあります。

 

まず、平屋を建てるためには2階建てに比べて広い敷地が必要になります。2階建てと同等の広さの平屋を建てる場合、単純にいうと2倍の広さの敷地が必要です。

 

また、平屋の場合はすべての部屋が1階部分になるためプライバシーや防犯面の配慮が必要になります。平屋は周囲の環境の影響を受けやすいので、家を建てる前に周囲に高い建物がないかなど周囲の状況をチェックしておきましょう。

 

平屋のメリット・デメリットの詳細は「気になる平屋の価格は？価格相場や費用をおさえるポイントを解説」をあわせてご覧ください。

 

おしゃれな平屋にするためのポイント

2階部分がない平屋は、インパクトが少なく外観がシンプルになりがちです。柔軟な設計ができる平屋ならではのメリットを活かして、おしゃれな平屋にするためのポイントをご紹介します。

 

ウッドデッキやテラスをつくる

豊かな食卓「施工事例 –豊かな食卓」

 

リビングから繋がるウッドデッキやテラスを設けると、視覚的もおしゃれになり窓を開けるとリビングから繋がる居住空間が広がります。日光浴や家族団らんをしたり、バーベキューを楽しんだりとおしゃれな楽しみ方が広がります。

 

さらにウッドデッキやテラスの上に屋根やオーニングなどをつけておくと、夏の日差しが強いときや雨の日でも楽しめます。

 

中庭や天窓から光を取りこむ

超開放的 平屋リゾート「施工事例 – 超開放的 平屋リゾート」

 

家の中心に中庭をつくったり、天井を高く天窓を取り付けることで、家全体に光が差し込み明るいおしゃれな雰囲気になります。平屋は採光や風通しの確保が難しいというデメリットがありますが、中庭をつくることでこの両方のデメリットを解消してくれます。

 

さらに家の中央に中庭をつくることで、外からの視線を気にせずにプライベート感を保ち、お庭でくつろいだり家族の時間を持つことができるので中庭のある平屋はおすすめです。

 

屋根や外壁のデザインをこだわる

アウトドアリビングの平屋「施工事例 – アウトドアリビングの平屋」

 

屋根や外壁のデザインは、家の外観の印象を大きく左右します。たとえば屋根を一方向に流れる片流れ屋根にすると外観デザインにインパクトが出てモダンな雰囲気になります。

 

外壁のデザインは、あまりこだわりを詰め込みすぎるとゴテゴテとして印象になりかねません。全体的にはシンプルなデザインにして一部を木目調やレンガ調の部材を使ってアクセントを加えると良いでしょう。

 

メリハリのある高さで開放感を出す

通り土間のある平屋「施工事例 – 通り土間のある平屋」

 

平屋は2階部分がないため、天井の高さや形状を自由に設計ができます。たとえば勾配天井で天井の高さに広がりをもたせることでコンパクトサイズの平屋でも開放的な空間を演出できます。

 

また、ワンフロアの中でも廊下を通り土間にして高低差をつけたり、スキップフロアをつくることで、場所ごとの高さを変えて空間にメリハリをもたせられます。

 

おしゃれな平屋の実例3選

これまでの施工事例から、おしゃれなポイントをふんだんに盛り込んだ平屋の実例を3件ご紹介します。

 

実例1:ナチュラルモダンな平屋ガレージハウス

 

延床面積40坪のナチュラルモダンな平屋ガレージハウスです。外壁はグレーで全体的にシックで大人っぽい仕上がりですが、ガレージ、玄関、窓など部分背的に木目調のアクセントを入れることでシックな外観になっています。

 

内装は廊下を無くし、LDK34帖の開放的で暮らしやすい間取りになっています。

 

内装の詳細写真やルームツアー動画が「施工事例 – 大人の平屋」から確認いただけますので合わせてご覧ください。

 

実例2:空間にこだわったコの字の平屋

 

こだわりの詰まったコの字型の平屋です。延べ床面積30坪に28畳のLDKがあり、空間の広がりにこだわった開放感のあるお家です。家族のライフスタイルに合わせた生活動線で、玄関→ファミリークローク→LDKと繋がります。

30坪ながらも、空間にメリハリをつけて無駄なのない開放的なデザインとなっています。

内装の詳細写真やルームツアー動画が「施工事例 – 30坪の平屋」から確認いただけますので合わせてご覧ください。

 

実例3:超開放感のある明るい平屋

 

 

白を基調とした明るく洗練された、おしゃれな平屋住宅です。玄関ドアは木調にすることでナチュラルかつモダンな雰囲気が出ます。

 

内装は吹抜けに大きな窓があり、平屋ならではの解放感と明るい空間を存分に感じられる造りになっています。リビングと繋がるウットデッキでは、休日にゆっくりくつろいだり、広いお庭にお友達を招いてBBQもできます。

 

また、内装の詳細写真やルームツアー動画が「施工事例 – イマドキ夫婦の平屋のお家」から確認いただけます。

 

平屋の間取り計画で気をつけるポイント

リゾートライク「施工事例 – リゾートライク」

 

平屋の間取りを計画する際は、平屋ならではの気をつけるポイントを押さえておくことが必要です。おしゃれでお気に入りの平屋を建てたとしても、快適な暮らしにならない設計であれば本末転倒です。

 

長く安心して暮らせるマイホームにするためにも、あらかじめ平屋の間取り計画で気をつけるポイントを把握しておきましょう。

 

プライバシーの確保

平屋は開放的で広い空間をつくることができます。おしゃれなデザインを意識すると、ついつい開放感のありすぎる大胆な間取りにしたくなります。しかし、平屋は外からの視線を受けやすくなりますので、しっかりプライバシーを確保した間取りにする必要があります。

 

プライバシーを確保するためには、たとえばエクステリアに塀を設置したり、植栽を植えて外からの視線が気にならない設計すると良いでしょう。

また外からの視線だけでなく、家庭内のプライバシー保護にも配慮する必要があります。ワンフロアになることで、家族との距離が近くなるメリットもありますが、逆にプライバシーが無くなり快適さを損なう可能性もあります。長く住みやすい家にするために、ほどよい距離感を確保することも大切です。

 

周囲の建物の高さ

平屋は建物自体が低いので、周囲に高い建物があると採光がしにくくなったり風通しが悪くなってしまう可能性があります。住宅が建ち並んでいるエリアに平屋を建てる場合は、事前に周りの建物の高さを把握しておきましょう。

 

周辺に2階建て以上の一戸建てやマンションがある場合は、天窓や中庭を設けることで採光が取れるようになります。ただし、構造でどれだけ工夫しても限界はあるため、まずは平屋を建てても問題が無いか土地選びの段階から意識しましょう。

 

防犯対策

すべての部屋が1階部分に集中することで出入りがしやすい反面、防犯面では侵入されやすいというデメリットがあります。寝るときに窓を開けっ放しにするのは危険な場合もありますので注意が必要です。

 

防犯カメラや人感センサー付きライトを設置したり、踏むと足音が聞こえる防犯用の砂利を敷くなどしてしっかりと防犯対策をしましょう。また、防犯対策とあわせてプライバシー保護のためにも合わせガラスや二重サッシにするなどして、おしゃれな平屋にこだわりつつ安心安全な暮らしができるように設計しましょう。

 

風通しの確保

平屋は建物自体が低いので周辺の環境の影響を受けやすく、特に周辺に2階建て以上の家が立ち並ぶ場合は風通しが悪くなる可能性があります。また平屋は2階建てに比べて立体的な空気の流れをつくりにくいデメリットもあります。

 

風通しが悪いと湿気や臭いがこもりやすく、カビやダニが繁殖する可能性も出てきますので要注意です。周辺の建物や環境を配慮したうえで、中庭を設けたり壁の高い位置に高窓を設けるなどして風通しを良くする工夫をしましょう。

 

まとめ

2階建てで2階の部屋を子ども部屋などに使っていた場合、子どもが大きくなって独立したあとはだいたい使われなくなって物置となってしまうことがほとんどです。

 

平屋の場合、子育て期間から子どもの独立後の夫婦2人の暮らしや老後の暮らしまで、さまざまなライフステージに合わせて長く暮らしやすい家にできます。

 

おしゃれでカッコイイだけでなく、家事がしやすかったりバリアフリー構造にできたりと、機能面でも多くの魅力がある平屋のお家。さらにウッドデッキや庭などで室内と外のつながりを作れば、自然と触れ合あったり、ゆったりくつろげる空間で心豊かな暮らしを送れます。

 

また、こちらの記事では平屋の価格相場やメリット・デメリットを詳細に解説しています。さらに平屋について知りたい方はぜひ合わせてご覧ください。

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