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ランドリールームの後悔・失敗パターン 失敗しないための対策も解説します。
目次
洗濯は、日々の家事の中でも大きな時間と労力が必要な作業です。特に最近は共働き家庭も増え、少しでも家事をラクに効率化したい!という家庭が増えています。そんな忙しい共働きや子育て世帯のご家庭にこそ、「洗う・干す・たたむ」という一連の洗濯作業を効率化できるランドリールームは、ぜひおすすめしたい空間です。
その一方で、なかにはランドリールームを設置して後悔した!間取りを失敗した!という声もあるのが現状です。
本記事では、ランドリールームを設置して後悔・失敗してしまうパターンと、ランドリールームで失敗しないための対策を解説します。間取りを設計する際に、あらかじめ対策することで未然に後悔や失敗を防げるので、ぜひ家づくりの参考にしてください。
そもそもランドリールームとは?
ランドリールームとは、洗濯に関する作業を一箇所でまとめて完結できる専用スペースです。「洗濯する→干す→アイロンがけをする→たたむ」という一連の洗濯作業を移動することなく、すべて一室で行えるため、家事効率が劇的にアップします。
洗濯機や乾燥機に加えて、室内干しするための物干しポール、洗濯物をたたんだりアイロンがけするための作業台、家族共通で使うタオルなどをしまう収納アイテムなどを設置します。
室内干しか、外干しかによっても、ランドリールームを設置する場所や設備などが変わるので、あらかじめライフスタイルや家事動線を考慮して設計することが大切です。
ランドリールームの実例や設置する際のポイントなどの詳細について、さらに詳しく知りたい方は「ランドリールームの収納アイデア5選!実例を交えながら注意点やコツをご紹介します。」を合わせてご覧ください。
ランドリールームのメリット・デメリットについてさらに詳しく知りたい方は「メリットとデメリットから見るランドリールーム」を合わせてご覧ください。
【間取り編】ランドリールームの後悔・失敗してしまうパターン
こちらでは、よくあるランドリールームの後悔や失敗してしまうパターンを順番に紹介します。あらかじめ失敗してしまうパターンを知っておくことで、実際に間取りを計画する際に後から後悔しないように事前に対策できます。
①広すぎてスペースが余ってしまう
ランドリールームを広くするということは、その分、他の部屋の面積を削ってしまうということです。「広いと便利そう」というイメージだけでランドリールームを広くすると、後から「もっとリビングを広くしておけばよかった」という後悔や、スペースが余って物置化してしまう可能性があります。
また、子どもが小さいうちは洗濯物が多くランドリールームを重宝していたが、夫婦2人になるとあまり使わなくなったという話もありますので、将来の家族構成やライフスタイルも考慮してランドリールームを計画するようにしましょう。
②狭くて使い勝手が悪くなる
必要なスペースを確保して設計しないと、狭くて使いにくいランドリールームになってしまいます。スペースが狭いと洗濯物も乾きにくくなります。
スペースが足りないと、例えば、洗濯物を干すスペースやたたむスペースが足りない、アイロンをかけるスペースが足りない、収納が足りない、サーキュレーターや除湿機を置くスペースがないといったようなケースに陥ります。
ランドリールームでどこまで作業を完結させたいのかにもよりますが、一般的にランドリールームに必要な広さは通常2〜3帖ほどです。2帖あれば物干しポールを2本設置できますが、通路を確保したりゆとりを持つためには2.5帖ほどあると良いでしょう。
また、脱衣所を兼ねたりファミリークローゼットを併設する場合は、さらに1〜2帖のスペースが必要になります。ランドリールームのスペースを検討する際は、ランドリールームの使い方や家族構成などを考慮し、あらかじめ必要なスペースを把握しておく必要があります。
③家事動線が悪くて使いにくい
ランドリールームを検討する際に、実際の家事動線を考慮した間取りにすることがとても大切です。家事動線を考慮して間取りを計画しないと、実際に使ってみたら「家事動線が悪くて使いにくい」と、後から後悔する可能性があります。
ランドリールームの家事動線は、他の家事や生活動線とつながる設計にすることが大切です。ランドリールームで洗濯作業が完結できたとしても、その前後の動線が悪いと結局使いにくいという結果になってしまいます。
家事動線を検討する際に、ランドリールームとバスルームや洗面所、キッチンなどの水回りや、リビングやダイニングとの位置関係も考慮する必要があります。
④ファミリークローゼットが遠く収納が面倒になる
ランドリールームは、「洗う→干す→たたむ(アイロンがけ)」の洗濯作業を集約してできる家事ラク動線が大きな魅力ですが、その後の「収納する」までを考える必要があります。例えば、ランドリールームを洗面脱衣室と併設して、たたんだ洗濯物を2階の寝室やクローゼットまで運ぶとなると、収納までの動線が長くなり面倒になってしまいます。
収納までの動線をなるべくシンプルにするために、ランドリールームとファミリークローゼットを隣接させることで、さらに家事効率が上がります。ファミリークローゼットを設置することで、洗濯物をまとめて一箇所に収納できます。
ただし、ファミリークローゼットを設置するためには、それなりのスペースが必要になるため、リビングやダイニングなど他の部屋のスペースを削る必要がある点に注意しましょう。
⑤洗濯物が乾きづらい
ランドリールームのよくある失敗パターンとして、洗濯物が乾きづらかったり、生乾き臭がしてしまうということがあります。洗濯物が乾きにくい原因としては、日当たりや通気性が悪かったり、スペースが足りず洗濯物が密集して湿気がこもってしまうことなどが考えられます。
窓を複数設置して、日当たりや通気性を良くしたり、洗濯物同士が密着しないように干す量を調整して、なるべく空気が停滞しないように気をつけましょう。また、サーキュレーターや除湿乾燥機を設置して、空気の循環を促すと良いでしょう。
⑥洗濯機の音が騒音になってしまう
特に共働きや子育て世帯のご家庭では、帰宅後の夜や深夜に予約機能を使って洗濯する方も多いでしょう。その場合、ランドリールームと寝室を近くにしてしまうと洗濯音がうるさくて眠れないという事態になってしまいます。
夜間に洗濯する可能性がある場合は、寝室とランドリールームを離れた間取りにしたり、遮音材を設置するなど対策しておきましょう。
⑦物干し(ホスクリーン)が足りない・配置が悪い
洗濯物を干すポールの数や配置はとても重要です。洗濯物をきちんと乾かすためには、洗濯物同士が干渉し合わないように余裕をもって干す必要があります。2本のポールが45㎝~50㎝空いていると洗濯物は干渉しません。
また、物干しポールの配置が悪いと、ドアを開けたら洗濯物とぶつかってしまったり、洗濯物が邪魔で通りづらかったり、干す位置が高くて背が届かないというケースもあります。あらかじめ通路を想定しておいたり、ドアと洗濯物が干渉し合わないように引き戸タイプにするなど、使い勝手を考えて配置しましょう。
⑧作業台が邪魔になる
ランドリールームに作業台があると、洗濯物をたたんだりアイロンがけができて便利ですが、事前によく考えて設置する必要があります。備え付けで設置すると移動や撤去ができないので、後から邪魔になってしまう可能性もあります。
作業台が本当に必要かどうか、また設置する場合は「何のために使用するのか」「誰が使うのか」など目的によって、作業台のサイズや高さ、コンセントの設置などを検討しましょう。例えば、折りたためるタイプのテーブルであれば、使わないときは折りたたんで収納でき、スペースも圧迫しないのでおすすめです。
⑨窓がなく採光や通気性が悪くなる
ランドリールームで「窓をつければよかった」という後悔はよくあります。ランドリールームで室内干しをする際に、洗濯物が乾きにくかったり、生乾き臭がしたりすると大変です。
窓を設置することで、採光が良くなり、太陽の熱によって室温が上がるため洗濯物が乾きやすくなります。また風通しも良くなります。窓を設置しても、梅雨時期や夜間に洗濯する場合に備えてサーキュレーターや除湿機を設置しておくと安心です。
ただし、大きい窓を設置してしまうと、収納棚が置きにくくなってしまったり、窓の外から洗濯物のシルエットが映ってしまう場合もありますので、ランドリールームの窓はFIX窓や横長の高窓にするのがおすすめです。
ランドリールームで失敗しないための対策
後から後悔しないランドリールームにするためにはどうしたら良いのでしょうか。こちらでは、ランドリールームで失敗しないための対策について解説します。
家事動線を考慮して間取り設計する
ランドリールームを設置する際に、家事動線を考慮して間取りを設計することが何より大切です。ランドリールームで後悔するパターンは、「実際に生活してみると使いづらかった」という家事動線の失敗が多いためです。
例えば、料理しながら洗濯家事をしたい場合は、ランドリールームをキッチンスペースの横に設置したり、外干しをする方であればランドリールームとベランダやデッキがつながる間取りにするなど、実際に実現したい家事動線をイメージしてみると良いでしょう。
また、可能であればランドリールームは一つの部屋として独立させるのがおすすめです。洗面脱衣室とランドリールームを兼用すると、脱いだ服をすぐに洗濯機に入れられて便利ですが、着替えや歯磨きをする際に洗濯物が邪魔になったり、来客時に気を遣わなければならなくなります。
収納スペースを確保する
ランドリールームに、衣類や洗剤をストックできる余裕のある収納スペースを確保しておくことも大切です。ランドリールーム内に、特に家族全員が使用するタオル類や下着、パジャマなどを収納しておくと便利です。
また、ランドリールーム近くにファミリークローゼットを設置しておくと、乾いた洗濯物をたたんでそのまま収納できますし、衣類をそのままハンガーにかけて収納できる仕様にすれば、たたむ手間も省けてさらに家事効率のアップにつながります。あらかじめ、何をどのくらい収納したいのか、必要なスペースを考えておくと良いでしょう。
湿気・換気対策を徹底する
ランドリールームを作る際に、湿気と換気対策は必須です。水回りはどうしても湿度が高くなりやすいため、湿気と換気対策をしっかりしておかないと、洗濯物が乾きにくくなったり、嫌なにおいやカビが発生する原因にもなってしまいます。
湿気や換気対策を徹底するためには、窓や天窓を設置して日当たりや風通しを良くすることが重要です。また、ドアを引き戸にして常時開放して空気を循環させたり、サーキュレーターや除湿乾燥機をうまく活用すると良いでしょう。
ライフスタイルやライフプランを考慮して設計する
ランドリールームの間取りや設備がどのようなものが一番合っているかどうかは、家庭やその家の状況によってさまざまです。いくら便利なものであっても、スペースがないところに設置したら邪魔になりますし、使い勝手が悪ければ無駄になります。便利なものがすべての家庭にとって必要なわけではありません。
後から後悔しないために一番大切なことは、自分たちのライフスタイルや将来のライフプランに合わせて、本当に必要なアイテムを選んでランドリールームの間取りを計画することです。
まとめ
あると便利なランドリールームですが、後から後悔しないためにはあらかじめ綿密な計画を立てることが大切です。家事効率を良くするためのランドリールームですが、事前に家事動線をしっかりと考えて間取り設計しないと、実際に使ってみたら使いにくい動線になってしまった!ということになりかねません。
本記事でご紹介した、よくあるランドリールームの後悔・失敗パターンを参考に、事前に気をつけるべきポイントを押さえて、ぜひ家事効率をアップできる快適なランドリールームを取り入れてみてください。
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