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注文住宅の収納計画で失敗しないためのコツとは?収納の失敗例やおすすめの収納アイテムも紹介します。
目次
こだわりを詰め込んだマイホームでも、実際に住み始めてみると「こんなはずじゃなかった」と後悔したという声も耳にします。注文住宅で失敗した!という声の中でも、収納に関する後悔はとても多いのが事実です。
快適で、暮らしやすい住まいを実現するためには、収納計画がとても大事なポイントになります。
本記事では、注文住宅での場所ごとの収納の失敗例をご紹介しながら、おすすめの収納アイテムや収納計画に失敗しないためのコツを解説します。後悔のない収納計画を実現するために、ぜひ参考にしてください!
注文住宅の収納が失敗しやすい理由とは?
注文住宅で家づくりを検討する際、どうしても間取りや内装、外観などに目が行きがちになります。おしゃれで開放感のあるリビングにしたい、作業のしやすいキッチンにしたい、ゆったり入浴できるお風呂や脱衣洗面室にしたい、など憧れのマイホームの夢が膨らみますよね!
このように、さまざまな実現したい希望を、制限のある床面積のなかで割り振っていく必要があるため、収納はついつい後まわしになりがちな場所です。しかしながら、おしゃれでスッキリとした暮らしやすい住まいにするために、収納は必要不可欠な大事な要素です。
収納が足りなかったり、使いにくい収納を作ってしまうと、ごちゃごちゃと散らかったおしゃれとは程遠いマイホームになりかねません。快適な住まいである一番大切なポイントは、使い勝手が良く、暮らしやすい家であることを頭に入れておきましょう。
【場所別】収納の失敗例と対策
収納と一言でいっても、家の場所によって用途や収納する量やアイテムも異なります。こちらでは、場所別に収納の失敗例と、その対策をご紹介します。
収納の失敗例①:玄関
靴だけでなく、例えばアウトドアグッズやお子さんの遊び道具、ベビーカーや自転車のように、玄関まわりには、汚れやすいものや外で使うものなど置いておきたいアイテムが多くあります。玄関まわりに収納スペースが足りないと、玄関まわりがごちゃごちゃと物で溢れかえってしまいます。
失敗しないための対策
家の顔ともいわれる玄関をスッキリした空間にするためには、玄関まわりに使い勝手のいいシューズクローゼットや土間収納を上手に取り入れることがポイントです。土間収納であれば、靴のまま土足で出入りできるため、汚れを気にせず外で使うアイテムを収納でき、出し入れもしやすく便利です。
玄関まわりの収納が充実していると、急なお客さんが来ても慌てず、スッキリと整頓された玄関でお出迎えできます。また、玄関がスッキリとしていて開放感があると家全体のイメージアップにもつながります。
収納の失敗例②:キッチン
注文住宅で、憧れのおしゃれなキッチンが完成したものの、暮らしていくうちに気づけば家電や調理器具、食器や調味料などが溢れかえって雑然としたキッチンになってしまうことがあります。また、溢れてしまった物を収納するために、後から食器棚やキッチンワゴンなどを設置すると、さらにごちゃごちゃとし、動線の悪い使いにくいキッチンになりかねません。
失敗しないための対策
キッチンの収納で後悔しないためには、あらかじめ、収納アイテムや動線を考慮した収納計画をしっかりと想定することが大切です。
キッチンの収納アイテムとして、オーダーメイドの造作棚や、背面に壁面収納を設置したり、パントリーを採用するのがおすすめです。また、生活感をおさえたい場合には、造作棚や壁面収納に引き戸やロールスクリーンを採用すると、散らかりがちなキッチン周りをすっきりとおしゃれな空間に演出できます。
収納の失敗例③:リビング
家族が集まり多く時間を過ごすリビングには、自然にさまざまな物も集まりやすくなります。ソファーやテーブル周りに気づけば本や雑誌類、洗濯した衣類がそのまま置かれ、お子さんのおもちゃや勉強道具が散らかったままになってしまい、せっかくのおしゃれなインテリアや観葉植物も映えず、ごちゃごちゃと乱雑な空間になりかねません。
失敗しないための対策
リビングの収納で後悔しないためには、注文住宅の設計時に、余裕をもった収納スペースを計画する必要があります。リビング収納のコツは、「隠す収納」と「死角を活かす収納」です。
例えば、テレビ周りに壁面収納を採用し、扉を付けて隠す収納にしたり、テレビ周りの棚を本棚や飾り棚にしてインテリアの彩りにするのも良いでしょう。また、死角を活かす収納としては、畳スペースなどの小上がりを設置する場合、簡易的な引き出し収納を段差に採用するなど工夫すると、小さなお子さんでも片付けしやすく便利です。
収納の失敗例④:寝室、個室
憧れのウォークインクローゼットを設置したものの、収納が足りず物がごちゃごちゃと溢れてしまったという失敗例がよくあります。ウォークインクローゼットは通路が必要なので、壁面収納に比べて意外に収納率は低くなります。
失敗しないための対策
収納のサイズ感は、1畳の広さのクローゼットで、春夏の薄手の洋服が30〜40着ほど、秋冬の厚手の洋服が20〜25着ほどが収納できる目安です。どのような衣類をどのくらい収納するかをあらかじめ想定して、各寝室や個室のクローゼットへ割り当てていくと後悔のない衣類収納が実現できます。
また、各部屋の収納をハンガーラックスタイルにして見せる収納にするのもおすすめです。あえてオープンにすることで、整理整頓に意識が向き、すっきりと収納する習慣づくりにも役立ちます。
収納の失敗例⑤:洗面脱衣室
洗面脱衣室には、タオル、着替えなど日々使う衣類等の他にも、シャンプーや化粧品類、ドライヤーや掃除用品など、消耗品や常備品が混在していて、収納しておきたいものがたくさんあります。化粧棚の収納だけでなく、他にも収納スペースを設置すればよかったという声も多くあります。
失敗しないための対策
洗面脱衣室は、毎日家族が身支度をしたり疲れを癒したりする場所なので、家族構成やライフスタイルに合わせて収納作りをしないと、使いにくいストレスを感じる洗面脱衣室になってしまいます。洗面脱衣室の収納で後悔しないためには、まずはどんなものを収納したいかをピックアップし、それぞれに適した収納のコツを把握しておくことが大切です。
洗面所には、ニッチやカウンターを設けるのがおすすめです。ニッチに家族の歯ブラシや美容グッズを置いたり、カウンターがあるとドライヤーやヘアアイロンなどの置き場のほか、メイクスペースとしても活用できます。
失敗しないための対策
脱衣室には、棚板の高さを自由に変えられる可動棚を設置し、上部や下部にはシャンプーや洗剤などのストック類や掃除用具を収納し、出し入れしやすい中段にはタオルや掃除用品など毎日使うアイテムを収納しておくと、管理収納がスムーズにできます。
収納の失敗例⑥:トイレ
トイレットペーパー、掃除用品、サニタリーグッズ、小さなお子さんのトイレトレーニング用品など、トイレに置いておきたいものは意外に多くあります。あらかじめ、トイレに収納したいものをピックアップして計画しておかないと、トイレに物が溢れて圧迫感のある空間になってしまいます。
失敗しないための対策
トイレの広さは一般的に1畳くらいでコンパクトな空間のため、トイレの背面や上部の空間を有効活用して収納棚を設置するのがおすすめです。背面収納の場合は、扉を壁と同系色で統一することで、狭さを感じにくい空間にできます。
また、上部に棚を設置する場合は、扉のないオープン棚にすると圧迫感のない空間にできます。トイレは家族が毎日使う大切な場所だからこそ、トイレ収納をしっかり計画してすっきり片付いたトイレ空間を目指しましょう!
注文住宅でおすすめの収納オプション
収納は作れば良いというものではありません。収納用途をしっかり考えずに作ってしまうと使いにくい後悔ばかりの収納スペースになってしまいます。
こちらでは、注文住宅で人気の収納オプションについて、それぞれの用途やサイズの目安など詳しくご紹介します。
ファミリークローゼット
一般的なクローゼットは、各部屋にそれぞれ配置されることが多いですが、ファミリークローゼットは、家族みんなの衣類などを一箇所にまとめて収納します。家族全員の衣類を一箇所にまとまることで、整理整頓がしやすくなり、生活動線や家事動線をシンプルに効率よくできます。
例えば、玄関から入ってすぐにファミリークローゼットへ繋がる動線にすれば、外出時や帰宅時にすぐに上着や荷物を着脱できて便利です。さらに、外からの汚れを室内へ持ち込まないようにできるため、家の中を清潔に保てます。
ファミリークローゼットの広さは、一般的に、4人家族の場合で3〜4畳ほどが目安とされています。広さを確保できる場合は、プラス1〜2畳にすると、通路幅を広くしたり、クローゼット内で服を脱ぎ着する余裕が持てます。
パントリー
パントリーとは、キッチン周りに設置する、主に食料品や食器を収納する保管庫のことです。食料品の他にも、キッチン用品や食器、調理家電、非常食の備蓄など、さまざまな物をストックできるため便利です。
パントリーのタイプは、ウォークイン型の独立した小部屋タイプと壁面タイプの大きく分けて2種類あります。
小部屋タイプの大型パントリーの場合、ストック用の冷蔵庫や冷凍ストッカーも別途設置できるので、食料品や飲料、お酒などを、まとめ買いして収納できます。そのため、キッチン周りを可能な限りすっきりさせたい方や、家族が多いご家庭や、忙しい共働きのご家庭におすすめです。広さは1畳以上あると、冷蔵庫やストッカーも設置できます。
床面積的に、独立したパントリーを採用できない場合は、スペースを有効活用した壁面タイプのパントリーがおすすめです。壁面タイプのパントリーを設置する際は、棚の奥行きを30〜45cmほど確保しておくと、調理器具類も収納できます。また、棚板は、高さを自由に変えられる可動棚にしておくと、調理家電など置きたい物に合わせて高さを変更できて便利です。
シューズクローク
シューズクロークとは、玄関周りで使うアイテムや、汚れやすい物や外で使う物を収納する玄関脇に設置されるスペースです。基本的に、シューズクロークは、玄関から靴を脱がずに土足のまま出入りができ、シューズクロークの他に、土間収納やシューズインクローゼットと呼ばれることもあります。
シューズクロークを設置することで、物が多くなりがちな玄関をすっきりと見せられるのに加えて、帰宅時にリビングまで物を持ち込まずに済むため、リビングに物が溢れやすいという問題も解決できます。一般的なシューズボックス(下駄箱)に比べて、シューズクロークの場合は靴やブーツだけでなく、コートやバッグ、ベビーカーやアウトドア用品など、さまざまなアイテムを収納できます。
シューズクロークの広さは、1畳〜1畳半ほどのサイズで十分足りるとされていますが、自転車やアウトドアグッズなど大きなものを置いたり、作業スペースとしても使いたい場合は、2畳以上のスペースを確保しておくと良いでしょう。家族のライフスタイルに合わせて、土間付きのウォークインタイプや家族用動線と来客用動線を分けるウォークスルータイプなど、さまざまなタイプのシューズクロークを実現できます。
土間収納(シューズクローク)について、さらに詳しく知りたい方は「【実例あり】土間収納の魅力とは? メリット・デメリットや活用アイデアをご紹介します。」を合わせてご覧ください。
ロフト・屋根裏(小屋裏)
注文住宅の収納オプションの一つに、屋根と天井の間のスペースを活かした、ロフト収納や屋根裏(小屋裏)収納を採用するという方法もあります。
ロフト収納や屋根裏(小屋裏)収納は、ハシゴや階段を使って荷物の上げ下ろしをするため、頻繁に出し入れするものや重すぎる荷物の収納には向きません。例えば、扇風機や暖房器具、クリスマスツリーなど季節物のアイテムやスーツケースなど、使用頻度の限られた、かさばるアイテムを収納するのがおすすめです。
収納計画で失敗しないためのコツ3つ
収納計画は、家づくりの中でも重要なポイントです。こちらでは、収納計画で失敗しないための3つのポイントをご紹介します。
生活動線に沿った場所につくる
収納計画で一番大切なポイントは、生活動線に合わせて、適材適所に収納スペースを作るということです。部屋によって、収納する物や用途は異なります。
たとえ余裕のある収納スペースを作ったとしても、収納する場所が遠いと不便を感じ、身近なリビングなどに物を置きっぱなしにしやすくなってしまいます。生活動線を考慮しながら家づくりの間取りプランを検討する際に、動線に合わせた収納の場所も合わせて計画していきましょう。
収納したい物の量を割り出す
収納スペースが足りなくなるのは、物理的に、家族全員の持ち物の量に対して収納スペースが少ないということが原因です。
例えば、子育て世代のご家庭であれば、子どもが小さな頃は持ち物の量は多くありませんが、就学して成長していくのと同時に持ち物もどんどん増えていきます。また、アウトドアが趣味のご家族であれば、アウトドアグッズを収納する大型の収納も必要となります。
家族構成やライフスタイルによって、持ち物の量は異なりますので、あらかじめ、自分たち家族のライフスタイルを考えて収納に入れたい物の量をリストアップしておきましょう。また、無駄に収納を多く作ってしまうと、その分床面積が削られ、他の部屋やスペースが圧迫されたり、建築費用も高くなってしまいますので注意しましょう。
収納したい物のサイズに合わせる
収納を計画する際は、物の量に加えて、収納したい物のサイズに合わせて幅や奥行き、高さを決めていく必要があります。収納する物のサイズを確認する際は、収納ボックスや衣装ケースのサイズと数と、直接収納する家電や衣類、雑貨や掃除用品などのサイズと数をチェックし、収納全体の規模を割り出していきます。
収納のサイズは、もちろん幅や奥行き、高さが足りないと収納物が入りませんが、逆に、幅や奥行き、高さに余裕がありすぎるとデットスペースになってしまいますので気をつけましょう。特に、奥行きが深すぎると、奥に収納した物の出し入れがしづくらくなり、入れっぱなしになってしまうリスクもあります。
まとめ
家づくりを計画する際は、どうしても間取りや内装、外観などに意識が向きがちです。しかし、おしゃれで快適な過ごしやすい住まいのための一番のポイントは、使い勝手の良い家であることです。
そのためにも、家の収納計画はとても重要です。収納計画では、収納の数や広さも大切ですが、家族構成やライフスタイルに合わせて適材適所の収納を配置することがとても大切です。
家づくりを進める際は、間取り計画と並行して、後悔しない収納計画をしっかりと行い、おしゃれで快適な理想のマイホームを実現しましょう!
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