最近ではコンパクトな暮らしやバリアフリー対応ができることを理由に、平屋を選択する人が増えてきています。さまざまなメリットがある平屋ですが、一方で「日当たりが悪くなりやすい」「プライバシーを確保しにくい」といったデメリットも考えられます。

 

こうしたデメリットを解消する方法のひとつが「平屋に中庭」を作ることです。

 

当記事では、平屋に中庭を作るメリットや活用例、中庭の主な3つのタイプを詳しく解説していきます。中庭を平屋に作るときに気を付けたいポイントも紹介しているため、中庭がある平屋を検討している人はぜひ当記事を参考にしてください。

平屋の中庭3タイプをご紹介

 

平屋に作る中庭は、上から見たときにどのような形状になっているかによって、3つのタイプに分けられます。平屋に中庭を作るメリットを解説する前に、まずは平屋の中庭3タイプを簡単に紹介していきます。

コの字型

コの字型は、1面だけが外部と接していて、それ以外の面が住宅の居住空間に囲まれている中庭です。特徴としては、設計の自由度が比較的高く、建物に囲まれていない面があるため、開放感を感じやすいことが挙げられます。

 

コの字の平屋は、ルームツアー動画にして解説しています。ぜひこちらもご覧ください。

L字型

L字型は、2面が住宅の居住空間に接している中庭で、上から見るとアルファベットのLの形をしています。

 

3タイプの中で外部と接する面が最も多く、開放感が特に強いという特徴があります。さらに、間取りへの影響が最も少なく、敷地面積に関わらず中庭を作りやすい点も特徴的です。

ロの字型

ロの字型は、4つの面すべてが住宅の居住空間に囲まれていて、3タイプの中で最もプライベートな空間を確保できます。外部からの視線を気にする必要がないため、子どもの遊び場や洗濯物の外干しスペースとして活用しやすいのが魅力的です。

平屋に中庭を作るメリットとは？

 

平屋に中庭を作ると「日当たりが良くなる」「プライバシーを確保できる」「開放的な空間を作り出せる」といったメリットを期待できます。それでは、平屋に中庭を作るメリットを解説していきます。

プライバシーを確保しやすくなる

平屋はひとつしかフロアがない分、歩行者や近隣住宅の2階から住宅の中が見えやすいという特徴があります。そのため、2階建て住宅と比較して、プライバシーが守られにくいのが平屋のデメリットといえます。

そこでおすすめなのが、外部から見えにくいプライベート空間を作り出せる中庭です。ロの字型の中庭を作れば、外部からの目線を気にする必要が一切なくなるため、プライバシーを確保しやすくなります。

オシャレで開放的な空間を作り出せる

平屋に中庭を設けると、オシャレさと開放感を両方兼ね備えた、素敵な空間を作り出せるのがメリットです。例えば、植栽や花壇を設けたり、屋外用のテーブルやイスを置いてカフェテラス風にしたりするなど、インテリアの自由度は無限大。

 

開放感を演出しにくい平屋でも、中庭を作ることで開放的な空間が生まれ、奥行きがアップして空間の広さが底上げされます。

室内に日光を取り込みやすくなる

平屋は2階がない分、高さが出にくいため、日当たりが悪くなりやすいというデメリットがあります。しかし、それも平屋に中庭を作ることで、日当たりが良くなる可能性が高いと考えられます。

 

一般的に中庭を作る場合は居住空間との間にサッシや窓を設置しますが、それらを通じて室内に日光が届くようになるためです。

 

中庭の採光に関して、ルームツアー動画にして解説しています。ぜひこちらもご覧ください。

平屋にある中庭の活用例を3つ紹介！

平屋に中庭を作る場合、具体的にはどのような活用方法が考えられるのでしょうか？ここでは、平屋にある中庭を最大限活用するためのアイデアを3つ紹介していきます。

洗濯物を外干しするスペースとして活用する

中庭の形状によっては外部からの目線を遮断できるため、プライバシーを確保しながら家族の洗濯物を外干しできます。さらに、四方を住宅に囲まれているロの字型の中庭であれば、洗濯物が風で飛ばされてしまう心配がありません。

 

外干し用スペースとして中庭を活用する予定であれば、窓際に物干しざおをかける場所を最初から作っておくのがおすすめです。

ガーデニングや家庭菜園などの趣味を楽しむ

中庭は日当たりや風通しも良いため、植物を育てるのにうってつけのスペースです。そのため、ガーデニングや家庭菜園を趣味にしている人には、中庭を設けることをおすすめします。

 

花壇や植栽を中庭で育てて楽しんだり、野菜やハーブを栽培して毎日の料理に使ったりなど、活用方法は多岐にわたります。室内からも植物の様子を確認しやすいため、枯れさせてしまう心配が少ないのも魅力的です。

子どもの遊び場や家族団らんの場にする

前述の通り、ロの字型の中庭は外部からの目線を遮断できるため、子どもの遊び場にピッタリです。四方を住宅に囲まれていて、道路に出てしまうおそれがなく、ペットにも安心して遊んでもらえるのが魅力です。

 

窓を取り付ければ、中庭で子どもやペットが遊んでいる様子を確認できるようになり、安心して遊ばせることができます。家庭用プールやテントを活用すれば、家の中にいながらアウトドアやスポーツを手軽に楽しむことも可能です。

中庭を平屋に作るときのポイントとは？

 

住宅完成後に後悔しないためには、住宅の設計段階ではいくつかのポイントに気を付けることが必要です。

水はけを良くする工夫を取り入れる

中庭を作るときの注意点のひとつに、水はけが悪くなりやすいことが挙げられます。水対策が充分になされていないと、せっかくの中庭がジメジメした空気でいっぱいになってしまいます。

 

また、ロの字型の場合は熱もこもりやすいため、気温や湿度が高い夏場や梅雨時期にはカビや虫の発生源になりかねません。中庭に勾配をつけることで集水マスへ雨水が流れやすいようにしたり、集水マスの数を多めに設置したりといった対策を取るのが良いでしょう。

生活動線を考えた間取りにする

中庭に限った話ではありませんが、住宅設計においては家族の生活動線を考慮することが重要です。一見オシャレな間取りでも、実際に生活を送ってみると意外と不便に感じるケースも少なくありません。

 

間取りを考える際には生活におけるさまざまなシーンを想定し、不便な点はないかをシミュレーションしましょう。中庭がある平屋の場合、室内の生活動線が極端に長くなってしまわないように注意してください。

 

生活動線を考えた平屋について、ルームツアー動画にして解説しています。ぜひこちらもご覧ください。

 

メンテナンスの手間と費用を考える

平屋に中庭を作る場合、広い敷地面積が必要になる上に、内壁が増える分建物代金がアップするため、より多くの初期費用がかかります。ウッドデッキや植栽を設置する費用や、排水対策に必要な工事費用なども発生することでしょう。

 

それだけでなく、中庭にはメンテナンスの費用や手間が必要になるものです。例えば、植栽や芝生、花壇の手入れを業者に依頼する場合にはそれなりの費用がかかりますし、自分で行う場合にも手間と時間を要します。

周囲からの視線を考慮する

平屋は高さがないため、たとえコの字型であっても、近隣住宅の2階から中庭の様子が丸見えになってしまうおそれがあります。特に、中庭で洗濯物を外干ししたり、子どもに遊んでもらったりしようと考えている場合には注意が必要です。

 

「プライバシー確保のためにせっかく中庭を作ったのに…」と後悔しないためにも、周囲からの視線を考慮した住宅設計が欠かせません。自分たちだけで考えるのは難しいため、住宅設計のプロに相談して、間取りを提案してもらうのがおすすめです。

中庭のある平屋を建てるならオオトリ建設へご相談を！

平屋に中庭を作ると、さまざまなメリットを期待できる上に、平屋独自のデメリットを解消する可能性が高いです。しかし、平屋に中庭を作る際にはいくつかのポイントに気を付ける必要があり、住宅完成後に後悔しないためにも慎重な住宅設計が欠かせません。

 

オオトリ建設ではお客様一人ひとりのご希望やライフスタイル、家族構成を考慮したベストな間取りをご提案いたします。まずは見積作成や相談だけでも構いませんので、中庭のある平屋を検討中の方は、ぜひオオトリ建設までお問い合わせください。

 

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