北欧スタイルの家を注文住宅でつくるには？外観や内装のポイントや事例を解説

北欧スタイルの家は、シンプルでありながら温かみのあるデザインが魅力です。マイホームを注文住宅にするなら、自由に設計した魅力的な北欧スタイルに憧れる方は多いでしょう。とはいえ、いざ家づくりするときに「北欧風の外観とは？」「どんな要素があれば北欧っぽい内装になる？」と、悩むもの。

 

そこで本記事では、北欧の家の特徴をふまえ、注文住宅で作る北欧スタイルの外観と内装のポイントを詳しく解説します。北欧スタイルの家づくりを検討している方や家のテイストに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

 

そもそも北欧の家の特徴は？

 

北欧スタイルは、北欧の気候・暮らし・文化の要素が反映したテイストです。シンプルかつ美しいデザインと機能を兼ね備えた北欧テイストは、以下の特徴があります。

 

・温かみのある色使い

・家族が集うリビングの重要性

・自然素材の活用

・時代を超えて愛されるデザイン

 

北欧（スウェーデンやフィンランドなど）の気候の特徴は、冬が長くて夏は短いこと。夏と冬の寒暖差があるため、温度差を感じない家づくりが求められます。

また、必然的に室内で過ごす時間が長く、ゆったりくつろぐ空間を意味する「ヒュッゲ」や、お茶をしながら友人と語り合う「フィーカ」など、暮らしに根付いた文化も特徴的。さらに、森や湖が多くて国土の資源は豊富なため、自然素材を使った長く使える家具や生活用品も生まれています。

 

このような背景により、北欧の家は寒い気候に適応しながらも、居心地の良さと快適さを追求したデザインが特徴です。シンプルでありながら温かみのある北欧の家は日本の家と共通点もあり、人気が高まっています。

 

【外観】注文住宅で北欧スタイルの家を作るコツ

ここからは、注文住宅で作る北欧スタイルの外観のポイントを解説しましょう。

シンプルで機能性のあるデザインにする

北欧スタイルの外観は、無駄な装飾を避け、シンプルな形状に設計することが大切です。また、屋根の勾配を緩やかにしたり、軒を深くしたりするなど、機能性を考慮しましょう。

玄関ドアや窓枠などにはアクセントカラーを使って、シンプルな中にもデザイン性を加えるのもおすすめです。

外壁はツートンカラーを意識する

ツートンカラーが特徴的な北欧スタイルの外壁。ツートンカラーにより、シンプルながらも洗練された印象を与えられます。日本では、白✕黒・白✕グレー・白✕木材など、白を基調とした組み合わせが人気です。

北欧本場の家のように個性的な外観にするなら、ブルーやイエローなどカラフルなカラーを加えるのもよいでしょう。

窓の配置や個数にこだわる

北欧スタイルの家では、自然光を多く取り入れるために大きな窓を設けるのが一般的。壁一面に窓を設ければ、開放的な印象を与えます。

しかし、もし隣家との距離がない場合は、窓の配置や個数にこだわるのがポイントです。小さいサイズでもリズム感のある配置にすれば自然光を取り込み、外観の個性を引き立たせるのにも効果的です。

建材や外構に自然素材を使う

自然素材を建材や外構に多用すれば、温かみのある雰囲気を演出できます。例えば、外壁材にレンガを使用したり窓枠に木材を使ったりなど。また、玄関アプローチに石畳を敷く、ウッドデッキを設置するなども効果的。外構に自然素材を用いれば、家と庭が一体となった美しい景観が完成します。

 

自然素材の使用は外観のアクセントになり、建物全体が自然にマッチして統一感のある印象を与えるでしょう。

 

【内装】注文住宅で北欧スタイルの家を作るコツ

ゆったりくつろげて、家族や友人とのんびりした時間を過ごすことに重きを置いている北欧スタイルの内装。そのような空間を演出するには、以下6点のポイントをおさえておきましょう。

白を基調とした明るい色使いを心がける

日照時間が短い北欧の家では、内装に明るめの色を使うのはスタンダードです。白を基調とした色使いを心がければ、光を反射させて開放的な空間を演出できます。壁・天井・家具・ファブリックなどには、白・グレー・ベージュなどを使いましょう。

 

白を基調にしたカラーを選んだ後は、アクセントカラーを取り入れてください。ブルーやグリーンなどの寒色系の色を使えば爽やかな印象に。イエローやオレンジなど暖色系を使えば温かみのある雰囲気を演出できます。

建材に自然素材を用いる

外観と同様、北欧スタイルの内装にも自然素材を使いましょう。自然素材は経年変化する味わいが魅力です。例えば、無垢材を床材や家具に用いてメンテナンスすれば、つやを帯びた飴色に変化します。時間をかけて北欧ならではの親しみやすい雰囲気を演出できるでしょう。また、空間全体に自然素材を使う場合は、素材の種類を限定するのがポイントです。統一感が生まれ、落ち着きのある癒し空間が広がります。

 

一方、自然素材に抵抗がある方は、自然素材をアクセントとして使うのがおすすめ。家具やドアだけなど限られた箇所に使うだけでもヒュッゲな空間を演出できます。

自然光を取り入れる工夫をする

前述したように、北欧スタイルの家では自然光をふんだんに取り入れることが大切です。効果的に窓を配置して、光を反射しやすい白い壁や天井を採用すれば明るく開放的な空間が作れます。また、自然光を最大限に活用するために天窓や吹き抜けを設けるのもよいでしょう。

機能的でシンプルな家具を選ぶ

北欧デザインの家具は、上質な素材を使用したシンプルなデザインが特徴です。家具の機能に特化した使い心地により、長く使えるのが最大の魅力。直線的なデザインや繊細さを感じる家具を選ぶと、すっきりと洗練された空間を作れます。

 

また、収納力のある家具を選べば物が散らかりにくく、片づけやすい空間に。末永く愛せる北欧スタイルを作るには、なるべく装飾をおさえた機能的な家具が欠かせません。

壁を有効活用して遊び心を取り入れる

壁を有効活用して遊び心を取り入れれば、個性的で親しみやすい北欧スタイルが完成します。壁に絵画やポスターを貼ったり、棚を設置してお気に入りの小物や本を飾ったりするのが効果的。また、壁紙を一面だけ変えればデザイン性の高い内装が作れます。ブルーやイエローのアクセントカラーや、自然をモチーフにした柄物だと北欧スタイルにマッチします。

北欧デザインの照明を取り入れる

北欧の照明の概念は、外の暗さに合わせて徐々に光を灯すのが基本です。室内の照明は自然光と照明を上手に使い分けましょう。例えば、ペンダントライトやフロアランプは柔らかく包み込むような光を演出できます。また、小さな照明を複数用いれば適度な明るさを得られ、心地よい光に癒やされるでしょう。

 

北欧デザインの照明は、シンプルでありながら温かみがあり、空間の雰囲気を作り出すのに欠かせません。機能性だけでなくデザイン性も兼ね備えているので、インテリアのアクセントとしても活躍します。

北欧スタイルの注文住宅の事例

ここからは、注文住宅で建てた北欧スタイルの事例をご紹介します。北欧スタイルの具体的なイメージが沸かない方は、ぜひ参考にしてください。

白い壁と木材のインテリアで統一した北欧スタイル

「施工事例　-淡いベーシュのナチュラルハウス-　オオトリ建設」

壁は白で統一し、天井と床に木材を使用した北欧スタイルです。家具・キッチン・雑貨類も白やグレージュでまとめ、部屋全体が明るく包まれている空間に。吹き抜け効果で開放感があり、自然光が降り注ぐ工夫もされています。

リビングの一角にはヌックスペースを設置。空間を有効活用した収納により、物が散らかりません。明るくてもおこもり感があり、心を休めるのに効果的なスペースに仕上がっています。

北欧のテイストと文化を取り入れたおしゃれな内装

「施工事例　-ホワイトハウス-　オオトリ建設」

一見シンプルな外観ですが、窓の大きさやドアの素材にこだわった洗練された北欧スタイル。外構の両端のグリーンが映え、外観に奥行きをもたらしています。

ホワイトカラーで空間全体をまとめた内装。しかし、家具の素材やファブリックのカラーがぬくもりを演出し、観葉植物のグリーンがアクセントカラーになっています。ヌックスペースには空間を活用して本棚も設置。明るく落ち着いた雰囲気に仕上げられた北欧スタイルです。

無垢材と北欧カラーをふんだんに取り入れた北欧スタイル

「施工事例　-北欧インテリアを楽しむ家-　オオトリ建設」

ブラックとグレーのカラーが目を引く北欧スタイルの外観。玄関口を木材で覆うことで、スタイリッシュでありながらナチュラルな雰囲気も感じられます。また、出入口付近の植栽により、季節感をもたらす工夫も。

内装は白を基調とし、無垢材をふんだんに使っています。階段横の壁にはサイズの違う窓をリズミカルに配置して採光を確保。複数のダウンライトを使用して、スッキリとシンプルなデザインに仕上げています。

好みのタイルは洗面台に使用。デザイン性のある照明も加えて空間に遊び心を。オーナーの個性と収納力を兼ね備えた洗面空間です。

 

外観と内装にホワイトカラーを取り入れたシンプルでミニマムな北欧スタイル

「施工事例　-Scale Out-　オオトリ建設」

伝統的な北欧の家に多い三角の屋根が目を引く、二世帯住宅の北欧スタイル。真っ白で統一された外観のアクセントは、四角形の窓枠の木材を。外構の石とリズミカルに配置した植栽により、建物全体にナチュラル感を醸し出す演出です。

室内は、ブラウンカラーの家具でまとめられており、アクセントにブルーを使用。北欧デザインの照明やデザイン性のあるキッチン下のニッチスペースは、空間にスパイスをもたらしています。

 

キッチン周りは、北欧スタイルの定番である白×木材で統一しています。また、作業スペースも追加。1日中キッチンにいても気持ちよく過ごせるよう天井高を高くし、閉塞感を緩和しています。

注文住宅で北欧スタイルの家を建てるなら、実績がある工務店を選ぼう

北欧スタイルの家を注文住宅で建てるなら、北欧デザインに詳しく実績のある工務店を選ぶことが大切です。北欧インテリアに精通したインテリアデザイナーや職人がいるケースがあるため、満足度の高い北欧スタイルの家を建てられます。

 

また、北欧スタイルが希望である旨を工務店に伝える際は、上記のポイントをふまえて説明しましょう。担当者との食い違いが生じにくく要望を的確に理解してくれるため、外観や内装を含めた理想の北欧スタイルが実現します。